ニュージーランド移民法 2017年8月28日からの改訂内容を確認。(1)~Essential Skills Essential Skills Work Visa(エッセンシャル・スキルズ・ワークビザ)への改訂について~

Photo by Toa Heftiba
近頃のニュージーランドでは、毎年移民が増え続けていることで移民に働き場所が奪われてニュージーランド人に仕事がない、移民がどんどん増えるが住居の数やインフラが追い付かない、といったことが問題として取り沙汰されるようになっています。
そんな中、2017年8月28日、ニュージーランドの移民に関連する現状を踏まえて改定された移民法が施行されました。
ニュージーランドは移民の多い国ですからこれまでも度々、移民法に改訂は加えられてきていますが、基本的には、ニュージーランド人を第一に考える、”ニュージーランド・ファースト”の方向性で国策は動いており、だんだんと厳格になっている向きがあります。




ただ、移民によりニュージーランド経済が成り立っていることも確かなので、ニュージーランド政府は、それを認めたうえで、よりプロフェッショナルなスキルを持った移民を厳選していこうとしています。

(今年9月にある国政選挙においても移民に対してどういった政策をとるかは、ニュージーランド人からするとキー・ポイントであり、ニュージーランドではかなり敏感な問題にもなってきています。)

ここでは、以前記事にした2017年の4月にアナウンスのあった移民法改訂の内容からさらに変更が入った、2017年8月28日に施行された改訂内容をご紹介したいと思います。

2017年8月28日 移民法 改訂内容について

8月28日に改訂になっているのは、
ワークビザの一つのカテゴリのEssential Skills Essential Skills Work Visa(エッセンシャル・スキルズ・ワークビザ)

永住権取得のためのカテゴリの一つ、Skilled Migrant Category (SMC) 技能移民の部です。

まずは、Essential Skills Essential Skills Work Visa(エッセンシャル・スキルズ・ワークビザ)についてどんな変更になったのか確認してみました。

Essential Skills Essential Skills Work Visa(エッセンシャル・スキルズ・ワークビザ)は、おそらく、ワーキング・ホリデーでニュージーランドへ来た人がもっとも多く申請するワークビザのカテゴリではないかと思います。

ワーキングホリデー中にニュージーランドで働きたいという方は、このビザの変更点について知っておくといいと思います。



このEssential Skills Essential Skills Work Visa(エッセンシャル・スキルズ・ワークビザ)についての核となる変更点は、3つです。

1.ビザ申請者の年収により申請者のスキルをHigh-Mid-Lowの3段階に分け、各スキルレベルに合わせて、1度の申請で許可される最長期間やビザを更新できる最大数などが定められるようになった。

2.スキルレベルがLowerのエッセンシャル・スキルズビザを3年間保有した後、それ以降も引き続きLowerレベルで働こうとするならば、ひとまず、ニュージーランド国外に出国しなければならない期間、”Stand down period”が設定された。
Lowerレベルでは、上限が3年間と決められており、それ以上はビザの更新ができないため、ニュージーランドを離れなければならず、その期間が “Stand down period” と呼ばれ、12か月間(連続して)、とされている。
※別のビザをとって12か月間過ごす事や断続的にニュージーランドを離れた期間を合計して12か月、というのは、無効。
連続して12か月間をニュージーランド国外で過ごした後は、ニュージーランドに戻り、ビザの申請をして許可が出ると再び働くことが出来る。
全く違うビザを申請してもいいし、エッセンシャル・スキルズビザのMidレベルやHigherレベルに挑戦することも可能。




3.エッセンシャル・スキルズ・ワークビザ保有者のスキルレベルによって、ビザ保有者のパートナーや子供らがビザ保有者との関係に基づいてビザの申請する際、サポートする資格がある/ない、といったことも定められるようになった。
つまり、スキルレベルが、Lowerレベルのエッセンシャル・スキルズ・ビザ保有者は、家族や子供たちをパートナーとしてビザのサポートをすることができなくなる一方で、スキルレベルがHighとMidの人は、パートナーとなる人や子供らを自身との関係に基づいてニュージーランドで滞在可能なビザ取得に向けてサポートすることが許可されています。

これら3つの核となる変更は、2017年8月28日以降にビザを取得する人に該当します。それ以前にビザを保有していた人に今回の改定内容が適用されるのは、次にビザを更新する時になります。

それでは、もう少し、具体的な部分も確認しておきます。

年収でのスキル分けとANZSCOのスキル

申請者の年収を3段階に区別するようになりました。申請者の年収がLower-skilled /Mid-skilled /Higher-skilled3つのうちどれに該当するのか、該当するものを申請者のスキルレベルとみなします。
スキルを区別する年収/報酬の基準は、下記の表になっています。

年収/報酬ANZSCOレベル 1~3ANZSCOレベル 4~5
時給$35.24~HighHigh
時給$19.97 ~ $35.24MidLow
時給$19.97以下LowLow

※毎年、年収/報酬額は、11月にニュージーランドの収入データにより更新がされるそうです。
この表にで出てきた、ANZSCOレベルというのは、Australian and new Zealand Standard Classification of Occupations (ANZSCO)にて確認します。年収/報酬だけでなく、自分の職業がANZSCOのスキルレベルのどれになるのかも必要な指標ですので、確認しておきましょう。

ANZSCOについて詳しくはこちら

また、Lower-skilled /Mid-skilled /Higher-skilledごとに許可されている内容は以下の表の通りです。

スキル1度の申請で許可される最長期間ビザを更新できる数パートナーや子供のビザをサポートする資格があるか。
Higher-skilled5年無制限あり
Mid-skilled3年無制限あり
Lower-skilled1年最長3年なし




家族について

エッセンシャル・スキルズ・ビザの保有者で midまたは higherレベルの分野で働く人は、保有者との関係性を基にパートナーや子供がビザを申請する際にサポートすることが可能です。
lowerレベルの分野で働く人の場合は、それが認められていません。
※8月28日より前に既にエッセンシャル・スキルズ・ビザの保有者(lowerレベル)の関係性に基づいて、パートナーや子供、家族がビザを取得して、ニュージーランドに滞在している場合、エッセンシャル・スキルズ・ビザ保有者の”Stand down period”がくるまで滞在自体は可能です。

※エッセンシャル・スキルズ・ビザの保有者でlowerレベル分野で働く人のパートナーやその家族は、ワークビザや学生ビザやビジター・ビザといったビザを独自で取得しニュージーランドに滞在することはもちろん可能です。

終わりに

以前、2017年の4月に移民法に変更が入るとアナウンスがあり、その内容の施行が8月14日であるとご案内しました。
ところが、その後もさらに改訂が加えられ、2017年8月28日施行となりました。

当初8月14日施行とされていた内容は、主に永住権:技能移民部門に関することで、その内容がエッセンシャル・スキルズビザを足掛かりに永住権への申請を考えている人にも影響がでる、という感じだったと認識しているのですが、最終的な改訂内容では、エッセンシャル・スキルズビザについて、かなり踏み込んだ改訂がされるようになっていました。
エッセンシャル・スキルズビザの中でも3段階にhigh-mid-lowに区別することANZSCOレベルを導入すること等といった明らかに高スキルの人材を囲い込もうとしているのだなぁ、という印象を受けました。
ニュージーランド人の雇用を優先的に考えながらも、ニュージーランド経済の成長のためには移民の力がどうしても必要であるという現実を踏まえ、その両者のバランスをとるように再検討された結果が8月28日の改訂内容だということです。
自身も移民の一人として、ころころ変わる移民法をできるだけ把握したいという思いもありますし、エッセンシャル・スキルズビザ取得をお考えの方や永住権取得をお考えの方の参考になれば幸いと思い記事を書いた次第です。正確であるように心がけていますが、その正確性を保証するものではありません。当サイトにある情報により何らかのトラブルや損失・損害等につきましては一切責任を負えませんので、あらかじめご承知おきください。

▼詳細はこちら
https://www.immigration.govt.nz/about-us/media-centre/news-notifications/smc-and-essential-skills-policy-details/essential-skills-details

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