Franz Josef Glacier(フランツ・ジョセフ氷河)とFox Glacier(フォックス氷河)は、ニュージーランド南島、ウェストコースト(西海岸)にある氷河です。どちらもウェストランド国立公園内にあり、氷河の大きさが似ており、距離的にも近くに位置することから双子の氷河といわれています。ニュージーランド南島ウェストコーストでの主な観光地の一つです。フランツ・ジョセフ氷河に、年間およそ250,000人もの観光客が訪れたという記録もあるそうです(2007年)。ここでは、氷河の上を歩く「氷河ウォーク」や、ヘリコプターに乗って氷河を上から見ることができるツアーを楽しむことができます。
目次
氷河とは?
氷河は、傾斜した地形に、複数年にわたって氷や雪が堆積し、万年雪が圧縮されることでできます。氷河は侵食、堆積を活発に行い、独特な氷河地形を生んで現在に至っています。
フランツ・ジョセフ氷河もフォックス氷河のどちらも、分類としては、山岳地に形成される山岳氷河になります。近年は地球温暖化の影響でその面積や厚さの減少が激しく、問題となっています。
フランツ・ジョセフ ビレッジ、フォックス ビレッジ どちらも小さなビレッジです。
Franz Josef氷河があるフランツ・ジョセフ ビレッジは、氷河に関するアクティビティの拠点地となっており、i‐siteや各種アクティビティの催行会社のオフィス、宿泊施設やレストラン、スーパーなどがあります。人口は、330人ほどの小さなビレッジですが、アクティビティのヘリコプターが空を行き来したり、多くの観光客でにぎわっています。忙しいシーズンだとフランツ・ジョセフに一泊した観光客が2,000人に上るということもあったそうです。
Fox氷河のあるフォックス ビレッジは、フランツ・ジョゼフ ビレッジから車で15分前後の距離にあります。フランツ・ジョセフに比べて、小さいビレッジで人口も少なく、よりこじんまりした印象があります。i-siteはありませんが、インフォメーションセンターやDOCオフィスはありますので、各種情報を得ることはできます。そのほか各種アクティビティの催行会社のオフィス、宿泊施設やレストラン、スーパーなどもそろっています。
各種ツアーについて
フランツ・ジョセフとフォックスグレイシャーでは、氷河上アクティビティの各種ツアーが充実しており、ガイド付きの氷河上ウォークやヘリコプターから氷河を眺める遊覧飛行などが楽しめます。費用は決して安くはありませんが、それだけの価値はある素晴らしい体験ができると思います。
ヘリコプターでの遊覧飛行
ヘリコプターから氷河頂上まで行き、氷河や氷穴、氷の頂を上空から眺めるツアーであったり、氷河への着陸もあるツアーなど様々です。ベテラン パイロットが氷河の解説もしてくれます。
ヘリハイク&氷河ウォーク
ヘリコプターでウォーキング開始地点まで行き、その周辺をウォーキングするツアーです。
各種ツアーは、WEBサイトからご覧ください。
■フランツジョセフ
http://www.franzjosefglacier.com/
http://www.helicopter.co.nz/
■フォックスグレイシャー
http://www.foxguides.co.nz/
ツアーを利用せずに、氷河を見るには?
グレイシャー・ヴァレー・ウォーク(Glacier Vally Walk)という無料のウォーキングルートがあります。まず初めに、フランツ・ジョセフのビレッジからGlacier RDの駐車場まで行きます。シャトルバスもありますので、i-siteなどで確認してください。駐車場からは氷河末端部までは、森林浴を楽しみながらウォーキングです。このウォーキングルートの最終地点は氷河の末端付近で立ち入り禁止のロープが張られているところまでになります。サインの指示に従って危険なところへは立ち入らないようにしてください。
氷河の末端付近くまで歩くことができます。
サインのある所より先に進まないようにしてください。
2012年ころから、氷河の末端(Glacier Terminal)に近づくことに危険が増し、今では、ツアーを使わない限りは氷河近くで見ることはできず、氷河の末端部分から約50メートル付近までしか近づくことができなくなっているようです。また、当日の天気によってウォーキングができる時とできないときもありますのでウォーキングに出かけるときは天候のチェックを必ず行いましょう。
※フォックス氷河では、2009年に危険個所に立ち入って写真を撮ろうとしたオーストラリア人の観光客2人に100トン以上の氷が落下し亡くなる事故が起きています。絶対に立ち入り禁止域を超えて進まないようにしてください。
ヘルコプターなしで高いところからフランツ・ジョセフ氷河を見てみたい人へ
山歩きが好きな人やヘリコプターのツアーに申し込む費用が高い・・・と思ってしまった方には、Alex Knob(アレックス ノブ)という山への挑戦をお勧めします。標高1303メートルと高めで、Advanced: Tramping trackに指定されており、往復約8時間弱かかりますので、体力に自信のある方、トランピングの経験者におすすめです。もし、トランピング初心者の方でチャレンジされるのであれば、できるだけトランピングの経験者と一緒に、準備を整え、早めに出発するようにしてください。頂上からは、フランツ・ジョセフの氷河の全体とビレッジ全体、タスマン海を360°遮るものなく眺めることができます。Alex Knob(アレックス ノブ)についてDOCサイトで確認する


ひんやりとした澄んだ空気の中でのトランピングはとても気持ちがいいです。


■参考
https://en.wikipedia.org/wiki/Franz_Josef_Glacier