ニュージーランドは、ワイン新興国として年々国際的評価が高まっている国です。ワインといえば、フランス、ドイツ、イタリアあたりが、有名どころで、そういった世界的に有名な国と比べるとまだまだ、歴史の浅いニュージーランドワイン。
ニュージーランドのワインは、全世界のワイン消費量の数パーセントしか満たない小規模ではありますが、それでも、ニュージーランドでは、品質にこだわって作られた優れたワインが数多くあり、高い評価を受けています。その背景には、ワイン作り適した土地と気候があります。
目次
ニュージーランドの気候
ニュージーランドは、南半球にあるので、日本とは季節は真逆になります。
北島と南島でそれぞれワイン産地として有名なエリアがありますが、どちらも共通しているのは、海に囲まれた島国で、海からくる温暖な風の影響を受け、気温差が少なく、年間を通して比較的湿度が高くあたたかな気候であるという点です。なかでも、北の方へ行けば行くほど暖かく、冬でも日中は半そででも大丈夫なときもあるほど、一年を通して暖かいです。
それでも、ニュージーランドは、日中の間に四季があるといわれるように、朝晩は冷え込み、日中の気温の差が激しくその寒暖の差がブドウの熟成にとっては、良いといわれています。この気温の差もワインづくりには最適とされています。
ワイン用のぶどうを育てるにあたって、望ましいとされる気候とは、以下の3つが挙げられます。
降水量が少ない
日照時間が長い
一日の寒暖差が大きい
ニュージーランドはこの条件に近い土地と気候をもっているので、近年の高評価もワイン新興国としての台頭もうなずけますね。
ニュージーランドの主なワイン生産地のご紹介
ノースランド
1819年、初めてニュージーランドでブドウの栽培が行われたのが、北島にあるノースランドです。
主な品種は、温暖な気候向けのシラー、シャルドネです。ワイナリーはファンガレイ郊外、ケリケリ周辺、カリカリ半島など、主に東海岸側に位置しています。
オークランド
マタカナ、クメウ、ヘンダーソン、ワイヘキ島などオークランド近郊に数多くのワイナリーが点在しています。
オークランドは、湿度が高いため、カベルネ・ソービニョン、メルローなどの赤ワインが作られています。
ベイ・オブ・プレンティ
シャルドネ、カベルネ・ソーヴィニヨン、ソーヴィニヨン・ブランなどが作られています。このエリアに含まれる、ワイカトでは貴腐ワインも生産されています。
ギズボーン
ギズボーンはニュージーランドで三番目に生産量が多いエリアです。生産しているブドウの半数以上がシャルドネで、シャルドネの首都と呼ばれているほどです。
ホークスベイ
ホークス・ベイはニュージーランドで、二番目に生産量が多いエリアです。
ニュージーランド国内では最も古い歴史があり、。ソーヴィニヨン・ブラン、シャルドネ、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、カベルネ・フラン、シラーなどが作られています。
ワイララパ
ソーヴィニヨン・ブランとピノ・ノワールが主に作られています。
ワイララパは、その地方名よりも、マーティンボローの方が知られているかもしれません。ワイララパにあるマーティンボローには、家族経営のワイナリ―が多く、ワイナリー巡りも気軽に行えることで人気があります。また、マーティンボローは、特にピノ・ノワールの産地として大変有名です。
ネルソン
ニュージーランドで唯一、冷涼で湿度の高い産地のため、寒冷地に向く、リースリング、ピノ・グリなどが作られています。
マールボロー
ニュージーランド国内最大のワイン生産地です。ソービニョン・ブランが有名です。
カンタベリー
大きく産地は、2つに分かれ、クライストチャーチ周辺とワイパラ地方で生産されています。
ピノ・ノワールとリースリングが人気です。
セントラル・オタゴ
ニュージーランドの他の生産地の海洋性気候とちがって、大陸性気候になります。晴天率が高く、湿度の低いドライな気候です。
ピノ・ノワールの産地として有名で他には、シャルドネ、ソーヴィニヨン・ブラン、リースリングなどが作られています。