養殖ブラフ・オイスターに襲い掛かった悲劇

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Photo by james ballard
ブラフ・オイスターは、クセがなくクリーミーな味わいの牡蠣で、ニュージーランドの南島の最南端のブラフという町で秋から初冬にかけて収穫されます。
3月頃に漁が解禁されニュージーランドの各地のレストランやスーパーマーケットでお目にかかることができるようになります。

さようなら、養殖ブラフ・オイスター…。

ブラフ・オイスターは、ほとんどが天然ものですが、スチュワートアイランドでは、ブラフ・オイスターの養殖もおこなわれていました。
スチュワートアイランドは、ブラフから南西約32kmのところにある、ニュージーランドで人が住む島として最南端の島です。

このスチュワートアイランドのビッグ・グローリー湾では、10年以上前から養殖がおこなわれてきたのですが、それがここにきて、なんと寄生虫被害が発生し、この湾での養殖ブラフ・オイスターをすべて破棄せねばならないということになったのです。

この寄生虫は、人体に害を及ぼすことはないのですが、オイスターにとっては最悪なものだそうで天然のブラフ・オイスターに被害を及ぼさないためにも全廃棄という判断がなされました。
今年の6月からビッグ・グローリー湾で養殖されていた5000トンにもおよぶ、オイスターとマッスルが廃棄されたそうです。

そして、今年の8月2日には、第一産業省(MPI: Ministry for Primary Industries)から、ビッグ・グローリー湾では、今後一切オイスターの養殖はできないであろうという発表がありました。養殖場の寄生虫の被害除去については、10月頃には対応が終わるそうです。

経済的な大損失

幸運にも、天然のブラフ・オイスターへの影響がないということですが、ブラフ養殖業者がすべての牡蠣を廃棄しないといけない損失や従業員が職を失うことなどブラフやスチュワート島の経済活動には甚大な被害であることは間違いありません。
(少なくとも3社の養殖業者がなくなることになります。)
政府はその損失分を補填するということですが、養殖にかかわってきた人たちの悲しみは計り知れないものがあります。

ブラフオイスターは、ブラフの町やスチュワートアイランドにとっては、大きな観光資源の一つです。
地元の人はもちろん、国内各地からブラフオイスターを楽しみにしている人やシーフード好きな観光客も多く訪れる町ですから、このニュースは衝撃的なものとして報道されていました。

当初ニュースを聞いた時は、ブラフ・オイスターが全滅?!と慌てましたが、『養殖』のブラフ・オイスターだけの被害ということで胸をなでおろした次第です…。

それでも天然のブラフ・オイスターしか獲れないとなると、希少価値が高くなり、そんな簡単に食べられなくなるのではないかと、一消費者の立場からすると複雑です。

ニュージーランドでブラフ・オイスターを食べられるシーズンとしては、だいたい、3月の漁の解禁から8月あたりまでと言われています。この間にニュージーランドでブラフ・オイスターを見つけたら、オイスター好きの方は、食べておいて損はないでしょう…。

終わりに

ブラフでは、毎年5月の終わりくらいに、ブラフ・オイスター&シーフード・フェスティバル/Bluff Oyster & Seafood Festivalが開催されるのですが、今後このイベントもどうなるのでしょうか。
一応、2018年のイベントは、開催のようなのですが(チケットはもう完売)、次の年、無事開催されるか様子を見守るしかないでしょうね。

▼参照
https://www.stuff.co.nz/business/farming/aquaculture/95358676/the-end-of-farmed-oysters-off-stewart-is
https://www.stuff.co.nz/southland-times/news/95459963/the-stewart-island-oyster-farm-bringing-hope-to-a-dilapidated-industry

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